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胸郭出口症候群(TOS)

胸郭出口症候群(TOS)とは、腕神経叢(腕の知覚や運動を支配する神経の束)や血管が首から出て腕へ向かうときに通る部位(胸郭出口)で圧迫や牽引刺激を受けて、痛み痺れ脱力などの神経症状を生じる障害です。血管が狭窄されることで冷感を生じることもあります。

TOS : Thoracic outlet. Symdrom

 

 

【症状】

 

痺れ、痛み、脱力、冷感
*神経が束として刺激を受けるので、局所的な症状ではなく腕全体や比較的広範囲で症状が現れます。

 

【原因】

 

狭窄刺激を受ける所は、斜角筋部、第一肋骨部、小胸筋部と3箇所ありそれぞれ原因が異なります。斜角筋部と小胸筋部であれば筋の過筋緊張が原因であることが多く、第一肋骨部では先天的な骨形状によるものが要因となります。

また牽引刺激の原因は姿勢不良肩甲骨の位置異常(マルアライメント)です。

スポーツ障害としての胸郭出口症候群の多くは牽引刺激による症状だと考えられます。

先天的な骨の形状異常が顕著な場合は手術による治療が必要になりますが、ほとんどの場合はリハビリで改善していきます。

 

 

【治療】

 

原因となっている筋の過緊張を緩め、姿勢改善、肩甲骨周囲筋のコンディショニングに取り組むことで改善します。

また、棘上筋や棘下筋などの肩インナーマッスルの柔軟性低下が根本的な原因であることもあり、ここが見落とされているといくら姿勢を正しても肩甲骨の位置を直しても症状はよくなっていきません。

具体的なリハビリメニューやコンディショニング方法は、患者それぞれの状態によって異なりますのでここに記載することはできませんが、ポイントは以下の通りです。

 

1.小胸筋、大胸筋、胸鎖乳突筋などの柔軟性獲得による前胸部の硬さ改善

2.棘上筋や棘下筋などの伸張性向上による肩甲骨アライメント修正

3.僧帽筋中部下部の機能改善による肩甲骨アライメント修正

4.スローイングフォーム修正

 

前胸部ストレッチなど、いくつかのエクササイズはyoutubeにアップしてありますので、無理のない範囲で参考にしてください。

 

前胸部ストレッチ

前胸部ストレッチ2

胸郭ストレッチ

肩甲骨ストレッチ

インナーマッスルストレッチ

 

 

【起こりやすいスポーツ】

 

野球やソフトボールなどのスローイングスポーツ、ハンドボール、バレーボールなど

 

安静にしていても良くならない方、病院や接骨院などで治療を受けていても良くならない方はお早めにご相談ください。
全身的なコンディショニングやフォーム修正も含めてサポートいたします。

 

 

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